損しない事故車買取の極意！事故車を売却する際の流れを解説
更新日：8月20日
はじめに
重要部位に修復歴がある車は「事故車」と呼ばれ、不具合が起こる可能性が高まり売却検討しようにも高値買取が期待できません。
それでは、そんな事故車を可能な限り有利に売却するにはどうすればいいでしょうか？
事故車の買取は、多くのドライバーにとって避けられない選択肢となることがあります。愛車が事故に遭った際、修理するか売却するかの決断を迫られます。しかし、事故車でも買取業者によっては高値で引き取ってくれる場合があります。本記事では、事故車の細かい定義や修復歴を持つ車を所有し続けることのデメリット、事故車売却の手続きの流れについて解説していきます。
事故車を賢く売却する方法は？
事故車とは、車体の骨格部分に損傷あるいは修復歴がある車のことを指します。安全上の問題があり、故障もしやすいことから低価格での買取をされることも多いです。
そこで、事故車でも高値売却を狙うにはどうすればいいのか、徹底解説していきます。
事故車とは？
事故車と呼ばれる車は具体的にどのようなものを指すのかを見ていきましょう。
事故車といわれる定義は、車業界ではっきりと定められています。
以下では、事故車と見なされるケースとそうでないケースに分けて解説します。
事故車になるケース
事故車とは、車の骨格部分である以下の9か所に、損傷あるいは何らかの理由で修復を行った修復歴が存在する車両のことを指します。
トランクフロア
フレーム
ラジエーターコアサポート
フロア
クロスメンバー
ルーフパネル
インサイドパネル
ダッシュパネル
ピラー
これにより、事故車は「修復歴車」とも呼ばれます。
事故車と聞くと、交通事故で損傷した車をイメージする方が多いかもしれません。しかし、原因が事故であるかに関わらず、上記の9か所に損傷あるいは修復歴が存在していれば事故車に分類として扱われます。
例えば、長年の運転で骨格部分に歪みが生じた場合も該当します。車の持ち主がそうした損傷の存在に気付いていたかどうかも関係なく、損傷・修復歴の有無のみが基準です。
こうした事故車は、買取査定では減額の対象となります。例えきちんと修復がなされたとしても、修復歴の存在によって事故車と判定されることは避けられないでしょう。
事故車と見なされないケース
上記の通り、事故が原因であるか関係なく、車の骨格部分である9か所の部品に一つでも損傷や修復歴があれば事故車と見なされます。
それ以外の部品に損傷・修復歴があり、仮にそこがエンジンなど重要部品だとしても事故車には該当しません。
例えば、新しく中古車を購入した後、車に前からあった損傷や修復歴によりで不具合を起こしたとします。その損傷・修復歴が上記の骨格部分以外だとすれば、仮に車の購入時に販売店側から伝えられていなかったとしても、事故車だったからという理由で売買契約を原則取り消すことはできないでしょう。
販売店側は中古車を販売する際、その車が事故車であれば購入希望者にその事実を伝える義務があります。しかし、事故車に該当しない車の損傷・修復歴についてはそうした義務はありません。そのため、中古車の購入時は注意が必要です。
ちなみに、事故車に該当せずとも買取価格が下がる理由は様々あります。洪水などで泥水に浸かった水没車などが代表例です。
車の知識
あなたにおすすめの記事
事故車を所有することのデメリットやリスクについて
現在まで、事故車とは車両の安全性に関わる重要なパーツに損傷や修復歴が存在する車のことを指すことを説明しました。
続いて、事故車を所有することのデメリットやリスクなどについて、どのようなことがあるのか見ていきましょう。
Q.車が事故車に該当する場合、どのようなデメリットやリスクが考えられますか？
A. 事故車は、重要パーツが損傷されていることから故障や不具合を起こす可能性が高いです。そのため、売却に出しても高値で買い取ってもらえなかったり、下取りを断られたりすることもあり、中古車市場では嫌われがちです。
故障・不具合を起こす可能性が高まる
事故車は故障や不具合の可能性が高まり、特に安全面や機能面で問題があります。また、不具合が起きると、骨格部分の損傷はすでに修復済みだとしてもさらに他の箇所に不具合が波及・拡大する恐れがあります。
事故車は故障しやすいとよく言われるのは、こうした理由からです。
コストがかかる
上記で説明した通り、事故車は故障や不具合を起こしやすいので、その都度、修理のための費用や時間がかかることになります。総合的に考えて、事故車は所有・維持するためのコストが普通の乗用車と比べて大きいと言えるでしょう。
特に重要なエンジンや駆動系のパーツを修理するとなると、修理代が数十万円を超えることもよくあります。まだ保険が使えればいいのですが、単なる故障や不具合の修理では保険が使えるとは限りません。
売却時に減額あるいは下取りを断られる
事故車は故障・不具合を起こしやすいため、売却しようとすると買取査定の時点で減額されます。また、乗り換え時にディーラーへ下取りに出そうとしても、不動車だった場合は下取りを断られてしまうケースもよくあります。
自走できない不動車は、エンジンや足回りにかなりの損傷を受けていることがあります。このような車は修理代だけで多大なコストがかかり、修理後の再販価値も低いため、買取業者からもディーラーからも敬遠されてしまうのです。そこで、おすすめするのが事故車や廃車の専門家のいる買取店です。カーウェスでは、事故車などを取り扱う専門家をそろえております。
事故車売却の流れ
事故車を売却する場合、どのような流れで手続きを行うことになるのか見ていきましょう。
まずは売却先を決める必要がありますので、事故車でも買い取ってくれそうな業者で、比較的近所で営業しているところを探すことになるでしょう。
業者によってはインターネットで買取の申し込みを受け付けていることもありますし、電話連絡が必須の場合もあります。
まずは電話などで車の状況をできるだけ詳しく伝えて、買取査定をしてくれるかどうか確認しましょう。
査定には、業者が直接自宅まで来てくれる出張査定というやり方が主流です。出張査定を無料で行ってくれる業者なら自宅で査定を受けることができ、そこで示された見積もりに納得がいけば、その場で引
き取ってもらうことも可能です。また、電話で査定をする業者もいます。この場合は電話で伝えられた査定金額が引き取り時や引き取り後に変動しないか注意が必要です。
複数の業者の査定を受けて買取金額を比較したいという場合は、上記の流れを並行して行うことになります。または、一括査定などの業者を利用してみるのもおすすめです。しかし、電話ラッシュに注意が必要です。
後は車両の引き取りと必要書類の受け渡しを経て手続きは終了となり、買取代金が1～2週間後、口座に振り込まれます。カーウェスの場合は最大引き取り後48時間以内に振込いたします。
事故車の買取相場について
続いては、事故車を中古車として売却する場合、どのくらい値下がりするのか、その買取相場について解説していきます。
Q.事故車を売却する場合の、買取額の相場はどれくらいですか？
A. 事故車を売却する場合、買取額がいくらになるかは、車の状態や車種、買取業者によって様々なので一概には言えません。いずれにせよ、普通車の買取金額と同じぐらいは難しいとされています。
事故車の高値買取は難しいのか
上記で説明した通り、事故車は売却しようとしても高値買取は期待できません。中古車の買取業者に依頼したとしても、査定段階で減額になるでしょう。
なぜ事故車はここまで市場価値が低いのかは、主に安全性の問題や故障・不具合が起きやすいことが原因です。
乗用車の多くが採用しているモノコック構造は、事故時に衝撃を車全体で吸収し、乗員が大怪我をするのを防ぎます。一方、車全体で衝撃を受け止めるため、特に交通事故によって事故車となってしまった車は、車両全体がダメージを負っており、不具合が起きやすくなってしまうのです。
いくら減額になるかはっきりとは言えない
通常の車買取と比べて、事故車はいくらぐらい減額になるのでしょう？
Webサイトで調べてみると「30万～減」「本体価格の50％減」など様々な情報がありました。
いくら減額になるか一概には言えませんが、同じ車種で同じ条件の無事故車と比較すると、事故車は半額程度になることも珍しくはないようです。
自分に落ち度がない事故車の場合は？
車の修復の原因となった事故について自分に落ち度がない場合は、日本自動車査定協会が発行する「事故減価額証明書」で具体的な減額分を確認することができます。
交通事故で被害を受けて車が損傷し「事故車」となってしまえば、車の価値は下がります。これは立派な経済的損失と言えるでしょう。
このような事故車の評価損分については、保険会社に保険金を請求することができます。この手続きの際、日本自動車査定協会が発行している「事故減価額証明書」があると、どれくらい評価額が下がったのかが正確に分かるため有利になります。
ただし、保険会社がこの評価損分を支払ってくれるとは限りません。会社によって、異なる認定基準が設けられているのが実情のようです。そのため、保険会社に請求する場合は、どのような準備が必要かをしっかり確認しておきましょう。
車の知識
あなたにおすすめの記事
事故車を売却する際の注意点
ここまで、事故車を所有することのデメリットやリスクや、高値売却が難しい傾向にあることを解説しました。
続いては、そんな事故車を売却する場合、どのような点に注意すべきかを詳しく説明していきます。
Q.事故車を売却で、特に注意が必要なものは？
A. 事故車を売却する場合、査定時に必ず修復歴があることを申告しましょう。また、売却前に車を修理しても総合的に見て損になることもよくあるので、すぐに修理には出さずに査定に臨むことをおすすめします。
査定時で必ず修復歴を申告する
事故車を買取査定に出す場合は、必ず修復歴があることを申告しなければなりません。これを怠ると、後で損害賠償に発展して多額の賠償金を請求される恐れもあります。
ある品物が重大な欠陥品であることを知っていながら、その事実を黙っていたり騙したりして売りつけると、後で何かあった時に、売りつけた側はその責任を負うということです。これを法律用語で「瑕疵担保責任」といいます。
これは、所有している事故車を中古車販売店などに売却した場合も当てはまります。つまり、売主はその車が故障・不具合を起こしやすい事故車であることを黙って売却した場合、後で何か起きた時に責任を負わされるということです。
厳密には、「瑕疵担保責任」は2020年から「契約不適合責任」に変わりました。この名称変更に伴い、品物を売った側の責任はますます重くなっているので、車を売却する際はくれぐれも注意しましょう。
すぐに修理に出さない
車を売却する場合、傷や損傷があるからと言って必ずしも修理してから買取査定に出す必要はありません。
もちろん修理すれば査定額もアップしますが、トータルで見ると修理費用によって実質的に損をすることがあります。
事故車の場合は修理も大がかりになることから、修理費用のほうが買取額を上回ることが多いです。
査定前の車の整備は、内部の清掃やボディの洗浄程度にとどめるか、研磨剤で小さな傷を隠す程度にしておきましょう。
事故車をできるだけ高く売却するには？
いままで事故車は高値で売却することが難しく、買取査定を受けたとしても一般的な買取相場の半分まで減額される可能性があることなどを説明してきました。
最後に、そんな事故車をできる限り高く売るためには、どのような手段が考えられるか紹介していきます。
①買取相場を確認しておく
事故車をより高値で売却するには、まず買取相場を知っておくことが重要です。自分が売ろうとしている車の市場価値を把握することができれば、事故車はどの程度価値が下がるのか見当をつけられるからです。
買取相場はインターネットでも簡単にチェックすることができます。同じ年式・車種・グレードの車両がどの程度で取引きされているかに着目して調べてみましょう。
買取相場を知っていれば、複数の買取業者が示した査定額を比較する際も、その金額が妥当かどうかを自分で判断できるようになります。
②一括査定で業者を探す
事故車を高値で売却する方法として、一括査定を利用するという方法があります。
一括査定とは、一つのサイトを通して複数の買取業者にまとめて依頼し、買取査定を行ってもらうという方法です。
一括査定なら一度の申込みで複数の業者からの査定を受けられるので、最も高い買取額を提示したところへ売却することができます。
また、買取業者同士が競合することになるので、高値がつきやすくなるのもメリットです。
ただし、事故車の場合は車の状態が特殊なので、一般的な中古車買取店がいくら競合しても高値はつきにくいでしょう。査定を依頼するなら、後述するような専門の買取業者にしたほうが確実です。
また、一括査定は一度の手続きで自動的に複数の業者に依頼できるのが利点ですが、業者を選べないという短所もあります。しつこい営業電話がかかってくることもあるので、事前に一括査定の上手な使い方を調べることが大切です。
③無料の出張査定を利用する
事故車に限らず、車を売る場合は無料の出張査定がおすすめです。
出張査定とは、買取業者が自宅や指定場所に来て車を査定してくれるサービスのことです。無料で行ってくれることが多く、その場で買取額を確認することができます。さらに、買取額に納得すればその場
で引き取ってもらえることもあります。
事故車は特に査定基準が厳しくなるため複数の業者の査定を受けるのが大切ですが、出張査定を利用すれば余計なコストがかからず、トータルで見て有利に車を売却することができるでしょう。
④相見積もりをする
事故車を高値で売却したいなら、相見積もりを行いましょう。
相見積もりとは、複数の業者に査定を依頼し、提示された買取金額の見積もりを比較することです。
相見積もりをすることによって、最も高値を提示してくれた業者へ車を売却することができます。一般的には、複数の業者を競合させることで買取額が吊り上がることも期待できます。
ただし、事故車の場合はもともと査定基準が厳しいので、買取業者を選定する時点でどのような業者に査定を依頼するか注意が必要です。
⑤事故車専門の買取業者に査定してもらう
事故車を売却するなら、事故車を専門に扱う買取業者に依頼するのがおすすめです。
通常の車両よりも事故車の市場価値は低いですが、この種の車両を専門に扱う業者は海外への販路を持っているケースが多く、修復歴がある車でも比較的良心的な価格をつけてくれる可能性が高いです。
また、事故車の車両の状態や修復履歴にも詳しいので、買取査定がスムーズに進む点も大きな魅力と言えるでしょう。
⑥廃車専門の買取業者に査定してもらう
事故車は車の解体業者に買取を依頼することも可能です。
こうした業者は、車を分解してパーツ単位で再利用しています。一台の車として総合的に見た場合は値段がつかない車両でも、通常の中古車買取業者よりも高く買い取ってくれる可能性があります。
また、廃車手続きも請け負ってくれるので、事故車や過走行車、不動車など普通なら値段がつきそうにない車両の売却先としておすすめです。
例えば、一括査定や相見積もりを行う際に、一般の中古車買取店と廃車専門業者の双方から見積もりを取るとよいでしょう。その上で金額を比較し、売却先を決めます。
廃車専門の業者は事故車でも値段をつけてくれるとはいえ、パーツごとの査定となるので、通常の買取相場は参考になりません。まずは一度、査定を依頼して一般の中古車買取店の買取額と比較するのがよいでしょう。
まとめ
①事故車は「事故で壊れた車」ではなく「過去に大きな修復をした車」のこと
②車両の安全性に関わる重要な骨格部分に修復歴があると事故車と見なされる
③事故車は故障や不具合を起こしやすい
④事故車を買取査定に出す際は、必ず修復歴を申告すること
⑤修復歴があると査定額も減額される
⑥事故車をできるだけ高値で売却するためには、事故車や廃車専門の買取業者に依頼するとよい
⑦相見積もりや一括査定を活用し、最も高値で売却できるところを探そう
よくある質問
事故車の買取価格はどのくらい下がるのですか?
事故車の買取価格は通常の中古車に比べ大幅に下がります。車種や事故の程度によりますが、軽自動車で20万円前後、普通車で30万円~50万円程度の減額が一般的です。事故車の需要が低いことや安全性の懸念から価格が押し下げられます。
事故車を高く売るコツは何ですか?
事故車でも高値で売るためには、複数の買取業者に見積もりを依頼し、事故車専門店の利用がおすすめです。また、修理歴を正直に申告することが重要で、隠し立てをせずに正確な情報を提供することで買取額を最大限に高められます。
事故車買取の際の注意点は何ですか?
事故車を売却する際の主な注意点は、ローン残債の確認、自動車税の還付手続き、保険金控除の把握などです。これらの情報を事前に確認し、トラブルを避けることが大切です。
おすすめの事故車買取業者はどこですか?
事故車の買取に定評のある業者として、カーウェス、ソコカラ、事故車買取のタウなどが挙げられます。これらの業者は事故車の取り扱い実績が豊富で、スピーディーな対応や高額買取が特徴です。
Comments