光軸で車検に通らない!原因と正しい調整方法を徹底解説
- carweskia
- 3月17日
- 読了時間: 12分
自動車のヘッドライトは夜間の走行に欠かせない重要な装備ですが、光軸の調整が適切に行われていないと、視認性の低下や事故の危険性が高まります。本日のブログでは、光軸がズレた場合の具体的な危険性と、車検に通るための光軸の正しい基準、さらに光軸の調整方法などについて詳しく解説していきます。安全運転のために必要不可欠な知識ですので、ぜひ御覧ください。
1. 光軸が車検に通らない理由とは?基本を解説

車検において光軸が通らない理由は、さまざまな要因が考えられます。ここでは、光軸がなぜ重要なのか、また、その基準を満たさない場合の具体的な理由を詳しく解説します。
光軸の重要性
光軸とは、ヘッドライトから発せられる光の方向を示すもので、適切な位置に調整されていないと、運転中の視界や安全性に影響を及ぼす可能性があります。光軸が適切でない場合、主に以下の問題が発生します。
視界不良: 光が正しい位置を照らさないと、前方が暗くなり、道路状況を把握しづらくなります。
対向車や歩行者に影響: 光が上方向にずれていると、対向車や歩行者が眩惑されることがあり、事故の原因となります。
光軸が車検に通らない具体的な理由
ヘッドライトの調整不良 - 車両の振動や衝撃により、ヘッドライトの光軸はずれやすくなります。特に、段差やぶつかりなどがあった場合には注意が必要です。この調整不足が、車検での不合格につながります。
使用しているバルブの問題 - 純正のバルブから社外バルブに交換する際、光の方向が変わってしまうことがあります。特に、LEDやHIDなどの高輝度バルブに交換した場合、正しい光軸調整が行われていないと、車検に通らない可能性が高まります。
レベライザーの設定ミス - 平成18年以降に製造された車は、乗車人数や荷物の重さに応じて光軸を調整する「レベライザー」が装備されています。車検時にこの設定が0でない場合、光軸が適切に保たれず、検査で落ちてしまうことがあります。
ヘッドライトカバーの劣化 - ヘッドライトカバーに紫外線や傷による黄ばみが発生していると、光の透過率が低下し、光量不足と見なされることがあります。これも車検不合格の一因です。
規格外のライトの使用 - 一部の社外ヘッドライトは、光度や色温度、取り付け位置などの保安基準を満たさない場合があります。これにより、車検での通過が難しくなることがあります。
まとめたポイント
ヘッドライトの調整は定期的に行うべき
バルブ交換後の光軸再調整は必須
レベライザーの設定を事前に確認する
ヘッドライトカバーの状態も重要なチェックポイント
これらの理由を念頭に置き、定期的にチェックを行うことが、車検に通るためには欠かせません。正しい光軸調整とバルブの選択を通じて、安全な運転環境を確保しましょう。
2. 車検で求められる光軸の正しい基準
車検において、光軸の調整は非常に重要な要素です。適切な光軸が確保されていないと、対向車や歩行者への配慮が不足し、安全な運転が難しくなります。それでは、法律に基づいて光軸にどのような基準が求められているかを見ていきましょう。
光軸とは何か?
光軸は、車両のヘッドライトが照射する光の方向を指します。一般的にロービームとハイビームの2つがあり、車検時には特にロービームが重要視されます。ロービームは対向車を眩惑させないよう、光の上下方向にカットオフラインが設けられており、中心よりも下向きに調整される必要があります。
車検における光軸基準
車検を合格するためには、以下の基準を満たす必要があります。
エルボー点の位置: ロービームが前方10メートルを照らす際、エルボー点は正確に調整されている必要があります。具体的には、ヘッドライトが地面から1メートル未満である場合、その上下の許容範囲は中心から2センチ下から15センチ下の間、左右は27センチ以内であることが求められます。
光量の基準: 車検では通常、特定の地点で光の強さを測定します。ロービームの中心が地面から1メートル以下の場合は11センチ下、1メートル以上の場合は16センチ左に23センチの位置で測定し、最低でも6,400カンデラの明るさを確保しなければなりません。
光軸が求められる理由
光軸が適正でないと、対向車や歩行者の視認性が低下し、交通事故のリスクが高まります。ズレた光軸は、車両の振動や衝撃、さらにはサスペンションの劣化などによっても引き起こされることがあります。定期的に光軸を点検し、必要に応じて調整することが非常に重要です。
車検前の準備ポイント
車検を受ける際に確認しておくべきポイントは以下の通りです。
ヘッドライトの外観チェック: ヘッドライトが黄ばんでいたり、傷がついていないかをしっかりと確認しましょう。黄ばみがあると光量不足を招くことがあります。
レベライザー機能の確認: 坂道を走行する際にレベライザーが正常に動作することを確認することが重要です。これが故障していると、光軸が正しくても車検に通らないことがあります。
適合するバルブの使用: 社外のバルブを使用する場合は、「車検対応」と明記された商品を選ぶことが望ましいです。
これらの基準をしっかりと理解し、車検前に適切な準備を行うことで、光軸に関する問題を未然に防ぎ、安全な運転を実現することができます。正しい知識を身につけて、安全で安心なドライブを楽しんでください。
3. 光軸がズレると起こる2つの危険な問題
自動車のヘッドライトの光軸がズレることは、運転時に多くの危険を引き起こす可能性があります。以下の2つの側面から、その危険性について詳しく見ていきましょう。
1. 視認性の低下
光軸が適切に調整されていないと、ヘッドライトの照射範囲や角度が変わり、視認性が著しく低下します。
下にズレた光軸: ヘッドライトが道路を十分に照らせないため、遠くの障害物や標識に気が付くことが遅れ、事故のリスクが高まります。
上にズレた光軸: 対向車や歩行者を不必要に眩しく照らしてしまうことがあり、周囲の視界を妨げる結果となります。
このように、ヘッドライトの光軸がズレると、自分自身だけでなく、周囲の運転者や歩行者にも危害を及ぼす恐れがあります。
2. 事故のリスクの増大
光軸のズレによって引き起こされるもう一つの深刻な問題は、事故のリスクが増大することです。
ハイビーム状態になる: 光軸が尋常でない角度に調整されていると、ヘッドライトがハイビームの状態になり、対向車に強い光を照射することになりがちです。これにより、対向車が眩しいと感じ、突然のブレーキやハンドル操作をする原因となります。
散乱光の発生: 不適切な光軸は、散乱した光(いわゆる「グレア光」)を生じさせ、視界を不快にし、さらなる事故を引き起こす要因となります。特に、夜間やトンネル内では、視界が悪化し、反応時間が短縮されるため、危険度が増します。
ヘッドライトの光軸を定期的に確認し、適切な調整を行うことが、自分自身と周囲の安全を確保するために非常に重要です。正しい光軸調整は、運転中の視認性を高め、事故のリスクを大幅に減少させるための重要なステップです。
4. 光軸調整の簡単なやり方!レベライザーの設定も解説
光軸の調整は、安全で快適な運転を続けるために欠かせないプロセスであり、特に車検を通過させるためには正確な設定が必要です。今回は、光軸調整のシンプルな手順やレベライザーの設置方法を詳しくご紹介します。
レベライザーの初期設定
光軸を調整する前に、まずレベライザーの設定を確認することが重要です。レベライザーは、車両の重量や乗車人数に応じてヘッドライトの光軸を自動的に調整する装置です。次のステップに従って、設定を確認しましょう。
レベライザーの値を確認:マニュアル式のレベライザーをご使用の場合、必ず設定を「0」にしておきます。
車両の確認:特別な設定を必要とするティアード車両の場合は、取扱説明書に従って調整を行います。
このプロセスで光軸の基準をしっかりと固定でき、オートレベライザーが装備されている車両は、特に追加の設定が不要です。
光軸調整の手順
光軸は自分で調整可能です。以下の方法に従ってスムーズに進めましょう。
1. 環境の整備
車両を平坦な場所に駐車し、壁から約3メートルの距離を保って位置させます。
壁は無地で平坦な面が望ましく、周囲に障害物がない環境を選びましょう。
2. カットオフラインの確認
ロービームを点灯し、光を壁に照射します。
壁に映し出された光の中から、「明るい部分と暗い部分の境界線」を探し、このラインをマスキングテープでマーキングします。
3. バルブ交換後の配光確認
純正バルブを外し、新たにLEDヘッドライトに交換後、再度光を照射し、マーキングされたラインとのズレを確認します。
4. 光軸の調整
マーキングされたラインからのずれがあれば、ヘッドライトユニットの裏側にある「レンズリフレクターを上下に調整するネジ」と「左右に動かすネジ」を使って微細な調整を行います。
調整時は一度に大きく動かさず、少しずつ調整を行うことがポイントです。これにより、大きなズレが生じるのを防げます。
注意点
光軸調整の際には、以下のポイントに留意しましょう。
工具の準備:調整には市販のスクリュードライバーやレンチが役立ちます。特に狭い間隔での作業には専用の調整工具が便利です。
作業環境:作業時は手袋を 着用し、ヘッドライトの眩しさに注意を払いましょう。
無理をしない:ネジが硬くて動かない場合は、強引に回さず、専門の業者に依頼することをお勧めします。
これらの手順および注意点を守ることで、スムーズに光軸調整を行え、車検に通る可能性が高まります。安全な運転を維持するためにも、定期的に光軸を確認し、適切な調整を行うことが必要です。
5. プロに依頼するべき?光軸調整の料金相場と業者選び
光軸調整は安全な運転を支えるために不可欠な作業ですが、自分で行うのが難しいこともあります。そのため、必要に応じて専門家に依頼するのが賢明です。ここでは、光軸調整を依頼する際の料金相場や業者選定のポイントについて詳しく解説します。
光軸調整の料金相場
光軸調整にかかる費用は業者によって異なりますので、以下の相場を参考にしてください。
ディーラー:約2,000~5,000円
光軸調整のみを申し込む際、受け付けていないケースもあるため、事前に確認することが重要です。
カー用品店:おおよそ1,000~3,000円
車検を扱っているお店では光軸調整が行われていることが多く、コストをおさえたい方にもおすすめです。
テスター屋:だいたい2,000~3,000円
車検場の近くにあるため、実際の車検基準に従って光軸をチェックでき、安心してサービスを利用できます。
これらの業者を利用すれば、細かな調整やチェックを安心して任せることができ、正確な光軸調整が期待できます。
専門業者の選び方
光軸調整を依頼する場合、以下のポイントをしっかりと考慮しましょう。
1. 業者の信頼性
ディーラー:メーカーから認められた信頼のおける業者ですが、光軸調整だけの依頼は受け付けていないことも多いので、事前の確認をおすすめします。
カー用品店:多くの知識を持つ整備士が在籍し、コストパフォーマンスが優れていますが、店舗によっては光軸調整ができないところもあるため注意が必要です。
テスター屋:厳しい基準でのチェックを行うため、特に信頼性が高いと言えます。
2. 料金の明示
明確な料金を提示している業者を選ぶことで、予算管理が楽になります。また、無料見積もりを行っている業者が多いため、数社を比較しやすいです。
3. 利便性
業者の立地は選定において重要な要素です。特に車検が近づいている時期には、新しい業者を探すのが大変になりがちです。信頼できる業者が近くにあれば、万が一の際も迅速に対応してもらえます。
依頼するタイミング
車検の時期が近づいたら、早めに光軸調整を依頼することが推奨されます。余裕を持って調整を行うことで、再調整が必要になるリスクや、急な対応を迫られることを避けることができます。
これらを踏まえ、光軸調整を専門の業者に依頼することで、安全で快適な運転環境を守ることができます。
まとめ
車検における光軸の調整は非常に重要です。適切な光軸が確保されていないと、対向車や歩行者への配慮が不足し、安全な運転が難しくなります。光軸のズレは視認性の低下や事故リスクの増大を招くため、定期的な点検と調整が必要不可欠です。光軸調整には一定のコストがかかりますが、専門の業者に依頼することで正確な設定が期待できます。安全な運転を続けるため、ご自身で調整する際は注意深く行い、難しい場合はプロの力を借りましょう。
よくある質問
なぜ車検で光軸が通らないのですか?
車検において光軸が通らない主な理由としては、ヘッドライトの調整不良、使用しているバルブの問
題、レベライザーの設定ミス、ヘッドライトカバーの劣化、規格外のライトの使用などが考えられます。定期的な点検と適切な調整が重要です。
車検で求められる光軸の基準は何ですか?
車検で求められる光軸の基準は、ロービームのエルボー点の位置や光量の基準などが定められています。具体的には、ヘッドライトが地面から1メートル未満の場合、エルボー点は中心から2センチ下から15センチ下の間、左右は27センチ以内に調整する必要があり、最低でも6,400カンデラの明るさを確保しなければなりません。
光軸がずれると、どのような危険が伴うのですか?
光軸がずれると、視認性の低下や事故のリスクの増大などの危険が伴います。下にズレると道路が十分に照らせず、上にズレると対向車や歩行者を眩しくしてしまうため、事故の原因となる可能性があります。正しい光軸調整は安全運転のために非常に重要です。
光軸調整はどのように行えば良いですか?
光軸調整には、レベライザーの設定確認、カットオフラインの確認、バルブ交換後の配光確認、そして実際の光軸調整といった手順があります。調整の際は、一度に大きく動かさず、少しずつ微調整を行うことがポイントです。必要に応じて専門業者に依頼することをおすすめします。
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